ゴルフの「オナー」とは、そのホールで最初にティーショットを打つ人のことです。初めてコースへ出ると「誰から打つの?」「前のホールで一番よかった人が次も先?」と迷うことがあります。基本を知っておけば、スタート前も次のホールも落ち着いて行動できます。
一般的には、最初のホールの順番を競技の指定や組内の合意で決め、2ホール目以降は前のホールで最も少ない打数だった人がオナーになります。同点なら、基本的に前の順番を引き継ぎます。この記事では競技形式、レディーゴルフ、安全面、初心者が迷いやすいケースまで整理します。
先に結論:オナーは次のホールで最初にプレーする人。通常は前のホールの最少スコア者が次のオナーとなり、同じスコアなら同点者の前の順番が続きます。競技では委員会の案内が優先です。
オナーの意味と決める範囲
「オナー」は次のホールのティーイングエリアで最初に打つ順番、またはそのプレーヤーを指す言葉です。「次は私がオナーだね」「オナーの方からどうぞ」のように使います。オナーは実力の順位や名誉を示す称号ではなく、ホールごとに変わる打順の目安です。
オナーが決めるのは通常ティーショットの順番です。全員のティーショット後、フェアウェイやグリーンで誰が次に打つかは、球の位置やプレー形式、進行状況を踏まえて考えます。オナーだからラウンド中のすべてのショットを先に打つという意味ではありません。
ティーショットでは順番を意識しますが、ストロークプレーでは安全を確保し、他の人のプレーを妨げない状況なら準備できた人から打つ「レディーゴルフ」が取り入れられることもあります。これは順番を無視してよいという意味ではなく、進行を助けるための考え方です。競技では競技委員会の条件を確認しましょう。
オナーは次のホールのティーショットの先打ち役。前ホールで最少打数だった人が次のオナーになり、同点なら前の順番を引き継ぐのが基本です。
1番ホールのオナーはどう決める?
1番ホールには前のホールの成績がありません。競技では組み合わせ表や委員会の指定に従います。仲間とのラウンドでは、じゃんけん、くじ、ティーを使った方法、幹事が決めるなど、全員が納得できるやり方で決めればよいでしょう。すべてのゴルフ場で共通する一つの決め方があるわけではありません。
ティーを使う場合は、投げる前に「先端が向いた人が先」など判定方法を共有します。倒れた向きの解釈で意見が割れることもあるため、分かりやすい方法を選びましょう。競技では主催者が打順を決めている場合があるので、自己流で決める前にスタート表や競技案内を確認します。
初めての人がいる組なら、慣れている人が「最初だけじゃんけんで、次から前のホールのスコア順にしましょう」と説明すると、全員が安心できます。順番を決めること自体に時間をかけず、決まったら各自がクラブ、ボール、ティーを用意してスタート準備を進めます。
最初に打つ人は、後続組が待っていると感じても急いで打つ必要はありません。前の組との距離、打つ方向、前方や隣ホールの人の有無を確認してから、自分のルーティンでプレーします。順番決めと安全確認のどちらも、焦らず行いましょう。
プライベートなら「全員が分かる簡単な方法」で決めれば十分。競技なら、委員会や主催者の指定を確認しましょう。
2ホール目以降は前のホールの打数で決まる
一般的なストロークプレーでは、前のホールで最も少ない打数だった人が次のホールのオナーです。パー4でAさんが4打、Bさんが5打、Cさんが6打なら、次のホールではAさんが先に打ちます。パーやボギーという呼び方ではなく、そのホールの実際の打数を比べれば判断できます。
全員がボギー以上でも、最少打数の人が次のオナーになります。例えばAさんが6打、Bさんが7打、Cさんが8打、Dさんが9打ならAさんです。バーディーを取った人がいるかは関係ありません。罰打があれば、それを含めたホールスコアで比べます。
ホールアウト後にスコアを確認しておくと、次のティーで打順を決める時間を減らせます。記録者は、各人の数字が確定してからカードに記入します。ペナルティーや打ち直しがあった場合は、罰打を忘れずに合計へ含めます。打数が曖昧なまま次へ進むと、オナーだけでなくスコア全体も分からなくなりがちです。
ハンディキャップ競技や独自方式のコンペでは、ネットスコアや特別な取り決めが使われることがあります。競技順位を決めるネットスコアと、通常のラウンドでいう前ホールのオナーの考え方を混同しないようにしましょう。競技要項にオナーの決め方が記されていれば、そちらが優先されます。
スコアカードに記録した打数を見て決めるのが最も簡単です。例えば、パー3で全員が4打以上だったとしても、一番少ない打数の人が次のオナーです。パーとの差が大きいか小さいかではなく、その組の中で誰の打数が最も少ないかを見ます。
同じスコアなら前の順番を引き継ぐ
同じホールで複数人が最少スコアになるのはよくあります。AさんとBさんが5打、Cさんが6打なら、次のオナー候補はAさんとBさんです。基本的にはその同点者の中で、前のホールに先に打った人が先の順番を続けます。毎回じゃんけんで決め直す必要はありません。
例として、1番でA、B、C、Dの順にティーショットをして、Aが5、Bが5、Cが4、Dが6だった場合、2番のオナーはCさんです。2番のスコアがC5、A5、B6、D7なら、3番ではCさんとAさんが同点の候補です。2番でCさんがAさんより先に打っていたなら、3番もCさんが先になります。
同点が連続した場合も、同点者の前の順番を引き継ぎます。より少ない打数を記録した別の人がいるなら、その人が次のオナーです。前ホールの順番を覚えていないときは、スコアカードや組の記憶を確認し、競技では委員会に相談してください。
仲間内のラウンドでは、順番をめぐって強く言い争う必要はありません。前の順番が曖昧なら、全員が納得できる方法でその場を進め、次のホールから記録を確認します。競技では独自にくじやじゃんけんへ変更せず、規則上の扱いを確認しましょう。
前ホールのスコアを確認し、最少スコアの人を特定します。同点者がいれば、その中で前ホールに先に打った人を確認。迷ったらスコアカードと打順を照らし合わせましょう。
ストロークプレーとマッチプレーの違い
ストロークプレーでは、前ホールの最少スコア者が次のオナーになるのが基本です。ただし、ストロークプレーで打順が前後しただけで、必ず罰が科されるというわけではありません。安全を確保し、プレーの妨げにならない状況で準備できた人から打つレディーゴルフが、進行のために認められる場面もあります。競技の条件は確認してください。
マッチプレーでは、前ホールに勝ったプレーヤーまたはサイドが次ホールのオナーです。前ホールが引き分けなら、その前の順番を引き継ぎます。ホールごとの勝ち負けを競う形式なので、ストロークプレーのように全員の打数を単純に並べる説明とは異なります。
マッチプレーで相手が順番どおりにプレーしなかった場合は、相手がそのストロークを取り消せるケースがあります。ストロークプレーと同じ扱いだと思い込まず、競技形式を確認しましょう。打ち直しが必要か迷っても、自己判断せず相手や競技委員に相談します。
パートナーとプレーする形式では、個人戦とは異なる順番の考え方が関係することがあります。パートナーがプレーしやすいよう、意図的に空振りして順番を変えることは認められません。競技で採用される形式が分からない場合は、ラウンド前に主催者の説明を聞きましょう。
レディーゴルフは早い者勝ちではない
レディーゴルフは、準備ができている人が安全を確保したうえで先に打ち、ラウンドの進行をよくする考え方です。遠い球の人がクラブを選んでいる間に、近い人が準備を済ませているなど、待つより先に打つ方が自然な場面があります。組内で声をかけて合意して進めます。
ただし「誰でもいつでも割り込んでよい」という意味ではありません。前方に人がいる、隣のホールにプレーヤーがいる、前の組にボールが届く可能性がある場合は打ちません。先に打つときは「先に打ちます」と声をかけ、同伴者が状況を理解していることを確認します。
ティーイングエリアでオナーが準備中でも、後続組が待っているからと急かす必要はありません。「安全を確認して、準備できた人からいきましょう」と相談すれば、焦らずに進行できます。初めての人には「前に人がいないことを一緒に確認しよう」と伝えると、安心につながります。
安全が最優先:前方や隣ホールに人がいるときは打たない。レディーゴルフは進行の工夫であり、危険を冒す理由ではありません。
オナーの準備と同伴者のマナー
オナーになった人は、順番が来るまでにクラブ、ボール、ティーを用意し、前の組との距離、風向き、打つ方向を確認します。安全が確保できてから、自分のルーティンで構えましょう。素振りを何度も繰り返す必要はありませんが、焦って打つのも避けます。
自分がオナーでないときも、クラブを選び、次に使うボールやティーを準備しておきます。打つ人の視界や正面に立たず、静かに待ちます。自分の番が来てからバッグを探し始めると、後続組を待たせることがあるため、先回りして準備することが大切です。
打球が隣のホールへ飛んだ可能性があれば、オナーに関係なく「フォアー」と声をかけます。危険を知らせる声は、順番やスコアより優先されます。誰かのミスを責めるのではなく、まず周囲の安全を確保しましょう。
打順を間違えた人に伝えるときは「前のホールはAさんが少ない打数だったので、Aさんからでよさそうです」と穏やかに確認します。初対面の人や初心者がいる組では、順番を責めるのではなく、次から迷わない方法を共有すると気持ちよくプレーできます。
よくある質問
Q. 前のホールでバーディーを取った人が必ずオナー?
基本は前ホールで最少打数だった人です。全員がパーより多く打っていても同じです。バーディーという呼び方でなく、実際の打数を比べます。
Q. 同点なら毎回じゃんけんで決める?
仲間内で全員が合意していれば独自の方法もできますが、基本は前の順番を引き継ぎます。競技では規則と委員会の指示を確認してください。
Q. オナーが準備できていない場合、他の人が先に打てる?
安全が確保され、組内で合意し、競技条件にも反しないなら、レディーゴルフで準備できた人が先に打つことがあります。前方に人がいるときは待ちます。
Q. ストロークプレーで順番を間違えたら打ち直し?
順番が前後しただけで必ず罰や打ち直しになるわけではありません。ただしマッチプレーなど形式によって違います。競技では委員会に確認しましょう。
Q. オナーはホール内すべてのショットにも関係する?
通常は次ホールのティーショット順を指します。フェアウェイやグリーンの順番は、球の位置やプレー形式を踏まえて考えます。
Q. 初心者でスコアが多いとオナーにならない?
そのホールで他の人より少ない打数を出さなければ次のオナーではありませんが、オナーは実力の評価ではなく順番です。気にしすぎず安全にプレーしましょう。
初ラウンド前に打順で確認したいこと
初めてのラウンドでは服装、持ち物、移動の仕方なども気になります。オナーの決め方はスタート前に幹事や同伴者に聞いておけば十分です。知らないことを恥ずかしがらず、分からないまま推測するより早めに質問する方が組全体の進行にも役立ちます。
ホールアウト後にスコアをその場で確認する習慣をつけましょう。罰打や打ち直しがあれば、その数字を含めます。スコアが確定すれば、次のオナーも分かりやすくなります。記録者とプレーヤーで互いに確認することで、後から数字が食い違うことも減ります。
プレーの準備は、オナーの人だけが行うものではありません。全員が自分のクラブやボールを用意し、打つ順番を待つ間に次のショットのことを考えます。カートに戻って道具を探す時間を減らすと、無理に急がなくてもテンポがよくなります。
安全と進行の両方を意識し、順番が分からないときは同伴者に確認します。前方に人がいるなら待ち、準備ができている人から打てるときは組で声をかける。この使い分けができれば、初心者でも落ち着いてプレーできます。
□ 最初のホールの順番を確認 □ 前ホールのスコアを確認 □ 同点者は前の打順を確認 □ 競技なら要項を確認 □ 前方と隣ホールの安全を確認 □ 打つ人の視界を避ける
まとめ:オナーは順番の基本を知れば迷わない
オナーは、次のホールのティーイングエリアで最初に打つ人です。1番ホールは競技の指定や組内の合意で決め、2ホール目以降は前のホールで最少スコアだった人が先になるのが一般的です。同点なら基本的に前の順番を引き継ぎます。
ストロークプレーとマッチプレーの違い、競技のローカルルール、レディーゴルフの安全確認を理解しておけば、順番で慌てにくくなります。分からないときは同伴者へ確認し、全員が気持ちよく回れるテンポを意識しましょう。
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参考にした公式情報
※競技では、その競技の委員会が定める競技規則やローカルルールを確認してください。
実例で覚えるオナーの移り方
例1:4人のうち1人だけがパーだった
パー4でAさんが4打、Bさんが6打、Cさんが7打、Dさんが8打なら、次ホールはAさんがオナーです。ほかの人のスコアがダブルボギー、トリプルボギーであっても、比較するのはその組の実際の打数です。スコアの呼び方を知らなくても、数字が分かれば順番を決められます。
例2:3人が同じ打数でホールアウトした
Aさん、Bさん、Cさんが5打で並び、Dさんだけ6打だったなら、次のオナーはA・B・Cの中から前ホールで先に打っていた人です。前の打順がA、B、Cだったなら、Aさんから打つ流れが続きます。同点者の中で前にいた順を維持することで、余計な抽選をせずに済みます。
例3:前のホールで最少だった人が次のホールで大きく崩れた
オナーは次のホールごとに決まります。前のホールで最少打数だった人が次のティーで先に打ち、そのホールで別の人が最少打数になれば、さらに次のホールではその人が先です。前にオナーだった人が、その後も続けてオナーになるとは限りません。
例4:スコアカードを記入する人が同伴者と異なる
記録者が別のプレーヤーのスコアを記入する場合は、ホールアウト後に本人と数字を確認します。記録者の記憶だけで打順を決めず、本人の申告と罰打を含めた数字を確定させてから次ホールへ向かいましょう。声をかけるときは「スコアを確認して次の順番を決めましょう」と伝えると自然です。
例5:途中からプレー形式が変わる
練習ラウンド中にマッチプレー形式へ切り替える場合などは、前ホールの勝敗でオナーを決めるのか、通常の打数順を使うのかを組で確認します。競技形式を変更したのに、全員が同じ認識とは限りません。切り替えのタイミングで決め方を共有し、打順の認識違いを防ぎます。
打順をスムーズに決める小さな工夫
次のオナーを毎回探すのに時間がかかる組では、前のホールのスコアを記録するときに最少打数の人を確認しておくと便利です。カードの数字を見て「次はBさんからですね」と一言共有するだけで、ティーイングエリアでの相談が短くなります。スマートフォンのスコアアプリを使う場合も、入力後に全員で数字を確認します。
初めての人がいる組では、打順を事前に伝えておくと不安が減ります。「今のホールはCさんが一番少なかったので、次はCさんからです」と具体的に伝えましょう。専門用語だけで「次はオナーだから」と説明すると、意味が分からない人もいます。言葉の意味と実際の順番を一緒に示すのが親切です。
打順が分からなくなった場合、正しさを競って話が長くなるより、競技では委員会へ、プライベートでは全員が納得する方法で進めます。その場しのぎで順番を変えるなら、次からの方法を決めておくとよいでしょう。スコアの確認を習慣にすれば、同じ迷いを何度も繰り返しにくくなります。
ティーショットの順番を守ることとプレーファストは両立できます。自分が打つ前だけ準備するのではなく、前の人が打つ間にクラブを選び、距離や方向を考えておきます。ただし、他人のショット中に音を立てたり、視界に入ったりしないよう、待つ場所にも気を配りましょう。
オナーをめぐる誤解を避けるために
オナーを「その組で一番上手な人」と解釈する必要はありません。前のホールの結果で順番が決まるだけなので、スコアの良し悪しを人格や実力の評価に結びつけないようにしましょう。誰かが連続してオナーになっても、別の人がオナーになっても、同伴者をからかったりプレッシャーをかけたりしないことが大切です。
「オナーが必ず一番に打つから、ほかの人は準備してはいけない」というルールでもありません。全員が準備を進め、打つ人の邪魔にならない位置で待ちます。準備が遅れているときは、相手を急かすのではなく、組の進行方法を確認して安全な範囲でレディーゴルフを相談します。
また、オナーの順番と、ティーイングエリア内でどこから打つかは別の問題です。使用するティーは競技条件やゴルフ場の指定に従い、打つ順番が決まったら自分の球の位置やティーの範囲を確認します。順番が先だからといって、指定の範囲外から打ってよいわけではありません。
競技で順番の誤りに気づいた場合は、打ち直すかどうかを自分だけで決めないでください。ストロークプレー、マッチプレー、採用するローカルルールによって扱いが異なります。委員会の説明を確認し、必要な場合には競技委員を呼んで事実を伝えます。普段の仲間内ルールを競技にそのまま当てはめないことが重要です。
ラウンド前に同伴者へ伝えておくと安心なこと
スタート前に「最初の順番はどう決めますか」「競技ではレディーゴルフを採用しますか」と確認しておくと、ティーイングエリアで迷いません。コンペでは、主催者から受け取ったルール説明やカート内の案内を読みます。プライベートラウンドでは、組の全員が同じ方法を理解していることが大切です。
順番の決め方を共有しても、プレー中に状況が変わることがあります。前の組との間隔が空いたり、球を探す時間が必要になったりしたら、組内で安全な進め方を相談します。誰か一人だけに判断を任せず、前方を確認した人が声をかけ、全員が認識してからプレーすると誤解を防げます。
オナーになった人が初心者で、打つ準備に時間が必要な場合は、急かすよりクラブ選びを手伝ったり、安全な場所で準備を待ったりする方がよいでしょう。準備できた人から打つ方がよい状況なら、本人に一言伝え、同意を得てから進めます。ラウンドのテンポは、打順だけでなく組全体の声かけで整います。
一緒に回る人が変わるたびに、仲間内の慣習が通じるとは限りません。「いつもこうしている」と決めつけず、初めての人には基本を説明し、競技では案内を優先します。打順を確認する短い会話は、気まずいものではなく、全員が安心してプレーを始めるための準備です。

















