グリーンにボールが乗った後は、「マーカーはどこに置く?」「人のラインを踏んでもよい?」「旗竿は抜くべき?」など、初めてだと迷う場面が続きます。グリーン上では、ボールをマークして拾い上げるときのルールと、同伴者が打ちやすいように配慮するマナーの両方を知っておくと安心です。
先に覚えたいのは、ボールを拾い上げる前に位置をマークし、元の位置へ戻すこと、他の人のプレー中は静かに待つこと、グリーンの傷を見つけたらコースの案内に沿って直すことです。この記事では、ラウンド中の順序に沿って、グリーン上での基本動作とよくある疑問を整理します。
①ボールを拾う前にマークする ②元の位置へ戻す ③他の人のラインや視界に配慮する。旗竿や細かなルールは、競技形式とコースの案内も確認しましょう。
グリーンに乗ったら最初にすること
自分のボールがグリーン上にあることを確認し、他のプレーヤーのボールや打つ準備を妨げない場所で待ちます。グリーンの端に立っているときも、打つ人の視界に入る位置や、ボールが転がる方向の近くは避けましょう。クラブを置く場所や歩くルートも、同伴者とコースを傷つけないように意識します。
自分のボールが他の人のパットの邪魔になる場合、ボールを拾い上げる前にマーカーで位置を示します。マーカーはボールのすぐ後ろに置くのが一般的ですが、マークする場所を移動する場合は、同伴者に確認し、元の位置へ戻す際に正しい位置へ戻せるよう手順を守ってください。ボールをマークせずに拾うと、ペナルティの対象になることがあります。
R&A規則13.1bでは、グリーン上のボールは拾い上げて拭くことができ、拾う前に位置をマークし、元の位置にリプレースすることが定められています。競技ではマーカーの動かし方など追加の確認が必要になる場合があります。ルールに迷ったら、同伴者と確認するか、競技委員・コーススタッフへ相談しましょう。
ボールマーカーの使い方
マークしてからボールを拾う
ボールを拭きたいとき、他の人のラインをふさぐとき、ボールの位置を一時的に空ける必要があるときは、まずマーカーで場所を示します。マーカーはボールのすぐ後ろに置き、ボールを拾い上げます。ボールを戻すときは、マーカーを基準にして元の位置へ戻し、最後にマーカーを取り除きます。
ボールを拭くことができる場面は、ルールで定められています。グリーン上で拾い上げたボールは拭くことができますが、コースの別の場所で同じように自由に拭けるとは限りません。ボールを動かす前に、その場所がグリーンかどうかを確かめ、状況が分からなければ同伴者に確認しましょう。
マーカーを動かすよう頼まれたとき
自分のマーカーが他のプレーヤーのパットラインに重なる場合、マーカーの位置を一時的に動かしてほしいと頼まれることがあります。その場合は、どちらの方向へ何個分動かすのかを相手と確認し、元の位置へ正確に戻せるように動かします。マーカーを移動した後に、元へ戻さずプレーを続けることがないよう気をつけてください。
相手のラインを見て、頼まれていないのにマーカーを勝手に動かすのは避けましょう。位置の扱いが変わると、ボールの元の位置を戻せなくなることがあります。気になる場合は「マーカーを動かしましょうか」と声をかけ、相手の希望を確認してから行動します。
ラインを踏まないための歩き方
パットラインとは、ボールからカップへ向かうボールの進路を考える線のことです。マナーとして、他の人が打つ前にその線上を歩かないよう配慮します。実際には傾斜や芝目を含め、ラインは一直線ではありません。相手がどこを通る道として見ているか分からない場合は、ボールとカップを結ぶ近くを避けて歩くと安心です。
グリーンの外周を通る、ボールの後ろを大きく回る、同伴者の後ろ側を通るなど、ラインから距離を取るルートを選びます。グリーン上を移動するときは、カップの近くを通って芝を傷めたり、他の人がアドレスしている正面を横切ったりしないようにします。急いで最短距離を歩くより、打つ人の準備を妨げないルートを選びましょう。
自分の影や立ち位置が、打つ人の視界やボールの進路にかかっていないかも確認します。特に太陽の位置によって影が長く伸びると、ボールの近くに立っているつもりが、カップ付近まで影が届くことがあります。相手が打つ前に少し横へ移動するだけで、安心して打てる環境をつくれます。
ピッチマークやグリーンの傷を見つけたら
ボールがグリーンに落ちた跡など、表面にへこみができていることがあります。自分のボールが作った跡は、プレーの流れを妨げない範囲で修復しましょう。近くに他のピッチマークを見つけた場合も、時間に余裕があれば直すとコースの保護につながります。修復には通常のグリーンフォークを使い、芝を無理に引き上げたり、周囲の芝を深く傷つけたりしないようにします。
規則13.1cでは、グリーン上の損傷を合理的な方法で修復することが認められています。ただし、自然な摩耗や通常のホールの表面など、修復できる損傷に当たらないものもあります。ルール上の詳細は大会の条件や最新の規則で確認してください。グリーンを試す目的で球を転がすなど、情報を得るための行為は禁止される場合があります。
修復に時間をかけすぎると、後続組を待たせることがあります。パットの準備を妨げないタイミングで手早く直し、必要な作業が難しい場合はコーススタッフへ伝えましょう。芝を直すことと、打つ人が準備している最中に長く立ち止まることのバランスを取るのが大切です。
修復の基本
ボールマークの周囲を通常のグリーンフォークで整え、芝を過度に持ち上げたり引きちぎったりしない。コースごとの説明や備え付け道具があればそれに従う。
旗竿は抜く?そのままにする?
現在のゴルフ規則では、グリーン上からパットするとき、旗竿をホールに立てたままプレーすることができます。旗竿を抜くか、そのままにするかは、同伴者と声をかけ合って決めましょう。旗竿の扱いが原因でプレーを止めないよう、パットの順番が近づく前に希望を確認しておくとスムーズです。
旗竿を抜く場合は、他のプレーヤーの打球の邪魔にならない場所に置き、カップの近くやライン上に倒さないようにします。パットの後は、次に打つ人が安全にプレーできるように旗竿を戻します。旗竿を戻す人とボールを拾い上げる人が重なる場合は、声をかけて動きを合わせましょう。
旗竿をホールに残す場合でも、プレーヤーの希望を聞き、無理にそのままにしないようにします。風で旗が揺れる、旗竿の状態が気になるなど、状況に応じて判断は変わります。競技では規則と委員会の指示に従い、同伴者にとってプレーしやすい方法を選びます。
他の人がパットするときの立ち位置と声かけ
パットをする人の正面、背後、カップの近くなど、視界に入りやすい場所を避けて立ちます。人によって落ち着く位置は異なるため、どこに立つか迷ったら少し離れた横側で静かに待ちます。素振りやクラブを動かす音、スマートフォンの操作音も気になることがあるので、ショット中は動きを止めましょう。
ボールがカップに入ったか分かりにくい場合でも、プレーヤーが打ち終わる前にカップへ近づかないようにします。カップ周辺を踏む、ホールの縁を傷める、ボールの転がりを妨げるといったことを防げます。打ち終わった後は、誰が旗竿を戻すか、次の人がどこから打つかを確認します。
グリーン上で会話をするときは、打つ人が集中できるタイミングを選びます。ラインについて意見を聞かれても、断定的に指示を出す必要はありません。「こちらが少し高く見える」など自分の見え方として伝えるか、相手が自分で判断できるよう静かに待ちましょう。競技ではアドバイスに関するルールもあるため、相手が助言を求めた場面でも、形式と規則を確認してください。
ボールやマーカーが動いたとき
グリーン上でボールやマーカーが偶然動いた場合と、故意に動かした場合では、ルール上の扱いが異なります。規則13.1dでは、グリーン上で偶然にボールやマーカーを動かしてしまった場合の扱いが定められています。慌てて元へ戻す前に、何が起きたかを同伴者へ伝え、該当する規則に沿って処置してください。
自然の力でボールが動いた場合も、すでに拾い上げてリプレースした後かどうかなど、状況によって対応が変わることがあります。自分の判断だけでボールを打ち直したり、位置を移したりせず、同伴者と確認します。競技では委員への確認が必要な場合があります。
基本として、ボールを拾うときはマークをし、ボールを戻すときは元の位置を確かめ、位置が分からなくなったら推測で大きく動かさないことが大切です。ルールの判断が必要になった場合は、起きた状況を正直に共有しましょう。
グリーン上でよくある失敗
ボールをマークする前に拾う
ボールを拭こうとして、うっかりマークせずに拾い上げるケースです。グリーン上では、先にマーカーを置く手順を思い出しましょう。マーカーを忘れた場合は、動かしたことを同伴者に伝え、ルールに従って対応します。
他の人のラインを見ずに横切る
グリーン上で移動するとき、最短距離を通ると、誰かのラインの近くを踏んでしまうことがあります。ボールとカップの位置を見て、できるだけ外側を回る習慣をつけましょう。人のラインの範囲が分からないときは、広めに避けるほうが安心です。
ピッチマーク修復に時間をかけすぎる
丁寧に修復しようとして、他の人が待っていることがあります。まずは自分のボールマークを手早く直し、余裕があれば近くの傷を整えます。修復方法が分からない、道具がない、傷が深いといった場合は、無理をせずスタッフに伝えましょう。
旗竿の希望を確認しない
自分は旗竿を抜きたい、相手は残したいということがあります。自分の希望だけで動かさず、順番が近づく前に声をかけます。どちらの方法でもルールに沿ってプレーできますが、同伴者の希望やコースの方針を優先しましょう。
グリーンに着いてからホールアウトまでの流れ
- 自分と同伴者のボール位置を確認する。
- 必要ならマーカーで位置を示してボールを拾う。
- 他の人のライン・視界・影に配慮して立つ。
- 順番や旗竿の扱いを簡単に確認する。
- パットが終わったらボールを回収し、旗竿を戻す。
- 忘れ物を確認したら、グリーンから次のティーへ移動する。
慣れるまでは、同伴者がどのようにマークし、どこを歩き、旗竿をどう扱っているかを観察すると、流れを覚えやすくなります。ただし、地域やコース、大会で細かな運用が異なる場合があります。初めてのコースではスタッフの説明を確認し、分からないことは遠慮なく尋ねましょう。
初めてのラウンドで迷わないグリーン上の動き方
グリーンに到着したら、まず自分のボールと同伴者のボールの位置を確認します。自分のボールが他の人のパッティングラインに近い場合は、先に「マークしてもよいですか」と声をかけ、ボールの後ろにマーカーを置いて拾い上げます。マーカーを置く位置は、ボールの真後ろが基本です。ボールを戻すときにずれないよう、マーカーを目印にして元の位置へ戻しましょう。置いた位置がライン上にあるときは、相手から求められた場合に限り、パターのヘッドなどを使って横へずらす方法があります。どちらへ動かすかを相手と確認し、打つ人の視界やストロークの邪魔にならないようにします。
自分の順番を待つ間は、他の人の視線の先やカップの近くに立たず、静かに待ちます。打つ人が構えたあとに話したり、動いたりすると集中を妨げるためです。自分が先にパットを終えたら、カップ周辺で立ち止まらず、次の人のラインを踏まない経路でグリーンを出ます。全員がホールアウトしたら、スコアをグリーン上で長く記入せず、次の組を待たせない場所へ移動してから確認すると流れがよくなります。旗竿を戻す人、クラブを拾う人、カートへ向かう人を簡単に決めておくと、慌てずに移動できます。
ボールマーカーやグリーンフォークは、ポケットの取り出しやすい場所に入れておきます。必要になってからバッグを探すと、同伴者を待たせてしまうことがあります。グリーンに上がる前に、マーカーがあるか、パターを持っているか、次のホールへ向かう方向はどちらかを確認しておけば、プレー後の移動もスムーズです。コースによってローカルルールや推奨する進行方法が異なることもあるため、スタート前の説明や掲示を確認し、分からないときは同伴者や係員に尋ねましょう。
よくある質問
パットラインに触れてはいけませんか?
グリーン上では、プレーヤーが損傷を修復できる場合があります。一方で、プレーの線を改善したり、グリーンの表面をテストしたりする行為には制限があります。どの行為が認められるかは規則で定められているため、線に触れる前に最新の規則や競技条件を確認してください。マナーとしては、他の人のパットラインを歩かないことを心がけましょう。
ボールマーカーはコインで代用できますか?
通常のラウンドでは、ボールの位置を明確に示す小さなマーカーを使うのが分かりやすい方法です。競技では使用できる用具やマークの方法に条件がある場合があるため、競技規則を確認してください。マーカーが大きくて他の人の邪魔になる場合は、相手に確認して位置を移動する手順を守ります。
旗竿は必ず抜く必要がありますか?
必ず抜く必要はありません。旗竿をホールに立てたままパットすることもできます。どちらがよいか同伴者と話し合い、競技やコースの指示がある場合はそれに従いましょう。
ボールマークを直すときに何を使えばよいですか?
一般にはグリーンフォークを使います。芝を持ち上げて引きちぎるような操作は傷みを広げる可能性があるため、コースの説明に従って周囲を整えます。適切な方法が分からないときは、スタッフに尋ねましょう。
まとめ
グリーン上では、ボールを拾う前に位置をマークし、元の場所へ戻すことが基本です。そのうえで、他の人のラインや視界を避けて歩き、ピッチマークを適切に修復し、旗竿の扱いを声に出して確認します。ルールとマナーを分けて考えると、何を守るべきか判断しやすくなります。
ルールの細部は変更や競技条件によって変わる可能性があります。詳しい処置はR&A「規則13:パッティンググリーン」および日本ゴルフ協会のゴルフ規則で確認してください。
ゴルフ場の服装マナー|来場時とプレー中に確認したい服装を整理できます。
ゴルフスコアカードの書き方|ラウンド後の記録と提出の流れが分かります。
コースデビューの準備|初めてのラウンド前に知っておきたい基本を確認できます。

















